|  (暁の寺・ここにも悪魔が)
あれは、バンコクで市内観光していたときのことである。暁の寺として有名なワット・アルン、朝だというのにとても混んでいた。ちなみにバンコクという名は外国人が呼ぶ名前で正式には「クルンテープ・マハナコーン・アモーンラタナコーシン.......以下略」というものすごく長い名前(およそ200文字ほど)が正式名称である。「天使の町、大いなる都.....以下略」意味不明な言葉が連なる。地元の民は略して「クルンテープ」と呼ぶ。
高いとこが好きな私は、ワットアルンに登る事にした。傾斜角何度?というような階段を登り、やっと上に着く。まるで大阪城の階段のように狭い急な階段である。そこで、6歳くらいの子供がジュースを持って売っていた。こんなとこで売ってもいいのか?と思いつつも「いくら?」「40バーツ(当時200円ほど)」げ!地上より倍以上するじゃないか?! まるで山小屋の上の売店と同じ商売なんだろう。それにしてもスキー場のカレーはあんなカレーでどうして1000円もするんだ!というような商売である。
「オーィ オーィ 高すぎ!まけない?」「だめ!」やむを得ない。地上に降りれば、もっと安いのがあるんだから我慢しよう。でも、階段上がってきて、そこで飲むジュースは本当にうまそうである。近くで外人の老夫婦が飲んでいるが、うらやましい。
ワットアルンの上は、ぐるっと一周することが出来る。これも大阪城みたいでんな。と、眺望の良いところに来ると、そこには三脚に双眼鏡がのせられている。おお!気が利いてるじゃないか!!さすが、観光国だけはある。と、覗く。そこには、バンコクの町並みが広がっていた。双眼鏡をぐるぐる回し、一通り見た後、満足して、そこを立ち去ろうとする。
と、そこへ、さっきのジュース売りが来て、「100バーツ!!100バーツ!!」と叫ぶ。「???」その子は、ゆっくりと双眼鏡を指さす。あぁ!双眼鏡はこの子のもので、覗いたのだから金払えってことであろう。うーん!やられた(笑) こんな小さな子でも、しっかりと商売してるんだなぁと思い50バーツにまけさせ、金を払った。ワイ(合掌)されて、スタコラと次のカモを探す子供の後姿は、嬉し気にはしゃぐ子供のそれであった。
こんな小さな子供でありながら、しっかりと商売しているこの国が、とてつもなく奥が深く・ある意味恐ろしい国であると気づくのは、この数年後のことであった。
|